平成29年度第61回 JA共済小・中学生書道コンクール 香川県予選入賞作品集・入賞者名簿デジタルブック
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審査総評審査員香川県美術家協会名誉会長小 森 秀 雲 先生審査員日展会友冨 村 華 峰 先生 初秋の風が吹く頃になると、毎年、JA共済の全国小・中学生書道コンクールの審査が待っています。 今年も9月29日、レクザムホール4階の大会議室で、第61回目の審査を行ないました。全県下の、各学校から選抜された力作が4,081点集まり、その作品を一点一点、慎重に審査をしました。 審査は、常に作品全体を見て、瞬時に優劣の判断をします。良い作品は光り輝いており、大きく見えるから不思議です。苦労して何枚も何枚も失敗をくり返しながら書き上げた努力作品を見落としては申し訳ないので、審査は必死です。馴れているとはいえ、目も疲れ、足も痛みます。 第一次審査は、机上に並べられた作品の中から選出し、第二次審査では、一枚一枚、クリップで止め、展示を見ながら順位を決めています。その優劣を決める目安となる要点は大きく分けて、次の三点にしぼられます。 1.作品全体のバランスが良く、大きく見えるもの 2.子どもらしい勢いのあるもの 3.形、筆づかい、名前が整い、無理のないもの以上の三項目は一つ一つ切って判定するものではなく、常に総合された評価となります。第二次の順位を決める審査が、最も神経を使い骨の折れる作業になります。展示された作品を右に移したり、左に替えたり、何回もの移動をくり返し、相当の時間をかけ、やっと各学年の金・銀・銅・佳作の順位が決まるのです。 各学年の第一位の金賞に輝いた作品は、全国での審査会でも、好成績を収められるよう形、用筆だけでなく、子どもらしく伸びやかで力のある作品を選びました。金賞に比べ、銀・銅・佳作は、紙一重ですが、どこか欠点がある作品です。展示された作品を見る機会があれば、金賞の作品とどこが違うか、欠点を見つけ出すのもよい勉強になります。 そして、次の出品の参考にし、次回に花を咲かせるよう、今から精進して欲しいと願っています。 入賞された方は好運を喜び、益々努力し、入賞を逸した方は、次回に向け、今から一層の精進を期待しています。審査員 小 森 秀 雲−2−

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